アイキャッチ画像
タルマワシ (3)
こんばんは、HAMAです😄

『イカ編』、『魚類編』と二週に渡って特集してきたライトトラップ企画🔦
本日の脳内DIVEはその締め括りとして、『ライトトラップ~イカ&魚以外編』でお送りしたいと思います🌊

今日のTOP写真、薄くて透明の素材で出来た樽の中で、綺麗な色味のエイリアンみたいな奴がポーズを決めていますね📷

コイツ、ブラックウォーターダイブでライトトラップに寄って来るヘンテコ生物の中でも取り分けヘンテコな人気生物❝タルマワシ❞です🏮

タルマワシ (13)
樽に入っていないとこんな感じ
HUNTER×HUNTERにこんな奴出てきそうだなって雰囲気、中々の風体ですね😅

でも、コイツが興趣深いのはここから✋

ポイントはズバリ、タルマワシの餌です
トガリサルパ (3) トガリサルパ単独個体
トラップにもしばしば寄って来る原索動物サルパ綱というグループの生き物達
タルマワシはこれらを捕らえムシャムシャと食べます🍴

さて、注目所はここからなんですが・・・
サルパの中身を全部平らげた後、自身が食べ残したゼラチン質のサルパ殻をタルマワシはどうすると思います

そう
その中で暮らすんです

タルマワシ (14) タルマワシ (15)
透明のこの樽の正体、自身が食べ終えた後に残るサルパのゼラチン殻だったんですね

サルパを食べ、サルパを纏い、サルパで暮らす
衣食住の全てをサルパでまかなう生物、それがタルマワシです

因みに、
タルマワシ子育て
産卵も、どころか育児まで、全部この樽の中でするんですよ
運が良いと、沢山のチビタルマワシがママタルマワシの頭の上でぎゅう詰めになっているシーンに遭遇出来たりもします

この上なく興趣深いですねぇ✨

という訳で、脳内DIVE内三週連続企画の締め括り、『ライトトラップ~イカ&魚以外編』🌊
いざ、エントリー👎

(トラップで遭遇する生物の性質上、ややこしい片仮名がちょくちょく出てきますが、そこはサラッと流しながらお読み下さいね😄)



先ずはタルマワシと同じ甲殻類から

皆さんは、駿河湾の名産品と言って何を思い出します❔❔
その問いの答としてコイツが頭に浮かぶ方、多いんじゃないでしょうか
サクラエビ幼生 サクラエビの仲間
そう、サクラエビです🦐
水深数百メートルに棲む深海エビなのでデイダイブで出会う事は基本的にありませんが、日周鉛直移動という性質を持つ事により、夜には浅場(50~20m)に上がってきます
ライトトラップでは、それを更に寄せて来ての遭遇に期待するんですね

長い触角や尾扇の朱がとっても綺麗で、これがサクラエビと知らずに出会ってもふと目を引かれてしまうような、そんな美しいエビなので、いつかの遭遇の際には是非じっくりと御堪能下さいね😁

セミエビ科フィロゾーマ (6) オトヒメエビ科デカポディド (2)
セミエビ科のフィロゾーマ🦐
とってもコミカルなBODYをしているので、このままでも中々興趣深い奴ですが、コイツにはクラゲの上にライドするという習性があるので、運が良いととっても愛らしいライド姿での遭遇なんて事もあり得ます

オトヒメエビのデカポディド🦐
コイツは中層で微動だにせずにぷかーんと浮かんでたたずむ姿を極稀に目にします
色もあって、サイズもあるので見応えありますよ😁

ライドと言えばこの・・・
モエビ科の一種on放散虫 (2) モエビ科の一種on放散虫
モエビの仲間の幼生による放散虫ライドですね

身を隠す為か、それとも省エネ浮遊か、放散虫側の利点は、等まだ解明されていない事ばかりのこのライド
滅茶苦茶興趣深いシーンなので、トラップ中に放散虫を見掛けた際には是非、ライダーが乗っかっていないか注意深く覗き込んでみて下さいね😉

浮遊生物の世界においてライドは、自身で浮かずに楽しようとする面倒臭がり屋がたまに現れて非道な所業を繰り返しているとかそういうのではなく、あくまでもその種によってそもそも習性として組み込まれた真っ当な生態シーンなんですよ

トガリズキンウミノミの仲間onハリナガズキン属の仲間
ハリナガズキンにライドするトガリズキン
近い仲間同士でのこんなライドもあるんだぁ
と遭遇した時には水中で驚かされました

実に興趣深いですね

甲殻類の中でもトラップならではと言えるのがこの、
シャコ幼生 (24) シャコのポストラーバ (5)
スケスケバルタンのシャコ幼生です(左)
コイツが11回脱皮すると、ポストラーバと呼ばれる着底直前の状態へと変態します(右)
ポストラーバはたった半日後には脱皮して稚シャコになってしまうので、それを考えると出会えるのはとてもラッキーな事ですね🎵

同じ甲殻類の着底直前状態でも、
カニ類メガロパ スナギンチャク目の一種
カニ類はメガロパと呼ばれる期間を経ます(左)🦀
前から見るとカニなんですが、横からだとエビのような節のある腹部が見えるので、何だか変てこりんな感じですね😅

そして右の写真は、甲殻類から離れて刺胞動物、スナギンチャクの幼生です

刺胞動物と言えば、やはりクラゲでしょう
エボシクラゲ (3) イボクラゲ
透けて見えるオレンジの体内器官が美しいエボシクラゲ
淡い赤紫が綺麗な上に1m近くあるイボクラゲ
等々、クラゲ類もブラックウォーターダイブで遭遇するとデイダイブとはまた違った味わいがあっていいんですよね

最後に軟体類(イカ以外)です✋

巻貝幼生 (2) コノハウミウシ (3)
巻貝のベリジャー幼生🐚
漆黒の海では貝がプカプカと浮かんで漂っています
何だかちょっとファンシーな感じですね✨

コノハウミウシ🐄
生涯着底生活をせずに浮遊を続ける上に、魚のように尾鰭を使った推進も出来るというヘンテコなウミウシで、体中に多数の発光細胞まで持っています
何だかかなりファンキーな野郎ですね

マダコ属パララーバ (3) アオイガイ♀ (2)
マダコ&アオイガイ🐙

常に水底にいるイメージのマダコも、孵化直後はパララーバとして浮遊生活を送ります🐙

あくまでもタコ
なのに炭酸カルシウムを分泌し自身で貝殻を形成する変てこなタコ目のアオイガイ🐙
トラップにおけるスター選手の一人です
皆で囲んで見られるといいなぁ

未知との遭遇に溢れるブラックウォーターダイビング🌙
イカも魚もそれ以外も、何が出るか分からないガチャガチャのようなドキドキ、本当堪んないです😆🎶

皆さんもいつかのチャレンジに向け、ワクワクしていて下さいね😉

という訳で、三週に渡ってお送りした脳内DIVE『ライトトラップ』特集🔦
最終夜のナイトダイビング、名残惜しいですが、この辺でイグジット👍

~HAMA~
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