
海から戻っての現在深夜、
明日海じゃないのでビールを飲みながらのブログアップ!(これ危険なパターン笑)
チョー真面目な書いてみる

多分長くなるし、
そして多分うっとうしい話

僕は勝手に秘境遠征というカテゴリーを作っています。
定義は一つだけは明確に決めているものがありますが、それ以外は曖昧。大体の場合は遥か外洋の離礁や隠れ根で、定期船などがなくチャーター船のみでしか行けない場所で有ることが多い。
普段ダイバーがあまり潜らない場所だから、魚はスレれていない。
魚もバカじゃない。経験から学ぶ。
だから、普段人が頻繁に潜る場所では、魚は「人」という存在を知っている。
おそらく、「自分たちに危害を加える存在ではないが、でも食べることができない奴ら」ぐらいには認識しているはずだ🐠
しかし、「人」という存在を知らない魚たちはどうだろう?
まずはツバメウオ、強欲で大食漢なんだろうか、かならず後を付いてきて、背を向けた瞬間、体のどこかをかじってくる。大抵の場合はフィンの先端。オレンジ色は特に好き。
ツバメウオは、そこが秘境かどうかのバロメーターだ。
そしてイスズミ、最初は数匹、すぐに数百匹、あっという間に数千匹、ダイバーを取り囲む。リバーやらウォールやらという表現ではない、四方八方イスズミだらけになる。巨大な塊の中心はダイバーたち。襲っては来ない。
テングハギの仲間はストーカーになる。やはり数匹から始まり、数千匹になる。永遠についてくる。
メジロザメも好奇心が旺盛だ。特にちっこいのはいつまでもフラフラとついてくる。
ヒレナガカンパチも好奇心は旺盛だ。
周囲をグルグルとまわり、目玉をギョロギョロと動かし、ダイバーを探る。
普段から好奇心旺盛なカンパチの仲間だが、「人」を知らない子達は、普段のそれとは、明らかに違う動きをする。
こういった場所では、人も群れでなければならない。
集団になることで、周囲にプレッシャーを与える必要がある。
なぜならばそこは、弱肉強食、食う食われるの世界、ダイバーだって例外じゃない。
大袈裟な話じゃないよ

カメラを持って一人群れから離れるダイバーは、チーム全体に大きなリスクを背負わせることがあるかもしれない。
さて、ここで身も蓋も無いことを、思い切って言ってしまおう。
「そんな海に潜る必要があるのか?」と聞かれたら、
そうね、「別に潜る必要は無いっしょ。」と答えると思う。
だって他にも星の数ほど魅力的な海があるのだから。
しかしここまでの文脈を見てもらえればわかると思うけど、僕は今パソコンのキーボードを叩きながらアドレナリンが出まくっている。
想像しているだけで、興奮状態(笑)
なぜ興奮するかって、それは、僕が秘境の魅力を知っているから。
というか、取り憑かれているから。
ダイビングインストラクターを続けてきたのも、独立したのも、そのためだから笑
(この話はまたいつか)
じゃ、そんな海に行ってみようと考えたとしよう。
準備や助走にあたって、
まずは、何から考えていったら良いか。
それは簡単な話で、
最初に考えることは「リスクについて」だ。
そもそも、耳が抜けないとか、ドキドキしてパニックになるとか、そういったレベルを遥か昔に卒業した経験豊富なダイバーさんを前提に話を進めますね。
事故った時を考えよう。
まずどんな事故が起きるか。
リスクその1、
もっとも可能性が高いのは漂流。
近場の海で考えてみる。
「世界に誇る日本の海・神子元」
神子元では毎日のようにエキサイティングなダイビングが行われている。
シーズンになると、サメ狩りをするかのような勢いで群れを目指す。
フィンが休まることは殆どない。
昨今は特に、泳いで見る美学にこだわってしまう。楽しい!!
時に豪快で乱暴なダイビングにもなりがちだ。
神子元に通って今年で20年目だが、僕はまだまだ修行中の身、恥ずかしながら腕はイマイチだ。(ガンバリマス!)
それは置いといて、
ではなぜ神子元のような外洋で、こんなダイビングが可能なのだろうか?
これも簡単な話で、
まずは専門のダイビング船があり、ダイバー専門の船長がいること。
毎日のようにダイバーを海中へと送り込み、毎日のように無事回収している。
ベテランの船長になると、経験から蓄積した知識は国立国会図書館クラスになるのでは無いだろうか。
メンタルも相当強くないと続かない。覚悟も必要だ。
そして、神子元を専門で潜っているダイビングガイドがいる。
その知識もやはり船長同様に日本一の図書館レベルだ。
僕たち街から行くインストラクターは、そういったプロフェッショナルのサポートを受け日々安全に潜り終える努力をしている。(心から感謝しています!)
これは神子元に限らず、他のポイントも同様だ。
(いつもお世話になってます!)
しかし秘境には、年中潜るダイバーがいない
だから、だれも精通していない。
そして、リスクその2、
それは、病気だ。
乱暴な言い方をしてしまえば、人は二十歳をすぎると滅びに向かって劣化が始まる。
あえて極端な言い方をしたけど、これはきっと事実。
どんなに気持ちで抗おうとしても、この摂理を変えることができない。
年齢を重ねれば、どんなに元気な人でも、体のどこかが傷んでくる。
呼吸器系、循環器系。
ダイバーが最も恐れなければいけいないのは、溺れではなく、潜在的に潜んでいる病気だ。
これらのリスクの大小は年齢や体質、生活習慣や持病が土台になる。
そこに気温や水温、スーツの締め付けや重たいものを担ぐときの力み、極度の緊張からくるストレスなどが加わり、ある一定の条件を満たしてしまうと、取り返しのつかないことに落ちいいってしまう。
でも、これらは普段のダイビングにも言えるので、誰もがそれなりに意識しているだろう。
しかし、普段と一つだけ決定的に違うことがある。
それは、万が一のときサポートをしてくれる組織や施設からの、物理的な距離だ。
救助活動を行う海上保安庁や、医療行為を行う病院。
リスクは、保安部や病院からの距離に比例する。
すぐに助けは来ないのだ。
下手をすると、助けを呼ぶのすら遅れてしまうこともある。
想像してみて。
誰かがいなくなった。まずは探すでしょ?
どこかに浮いてないか、流されたんじゃないか、探します。
どのぐらいの時間探しますか?
それぞれだと思いますが、数分ってことは、ないでしょう。
どこかにいるはずだ、見つけなきゃ、大事にしたくない、人間だもの、どんな人だって、そんな心理の中で一瞬で時間を費やしていってしまうこともありますよね。
そこからの通報、捜索。
秘境でのダイビングは、もしかしたら退屈なものかもしれません。
なぜならば、石橋を10回で良いところを100回も1000回も叩きながら渡る。
それも、1000回も叩いた上に、命綱を巻いて這いつくばって渡る。
そんなダイビングになるからです。
秘境でのダイビングでは、武勇伝を語ってはいけません。
武勇伝を語れば自尊心を満たすことができますが、同じ海に臨む誰かの判断力を鈍らせるかもしれません。
「この人の、この船で」と決めたら、船を変えない。
値段じゃない。時間をかけて築いていく信頼関係が大切。
「憧れの海に潜れた、
そして、
全員無事に上がってこれた」
これだけで十分満たされます。
僕の中で、一つだけ明確に決めている「秘境の定義」、
それは、潜り終えた時、「言葉で言い表せない達成感」を感じられる場所であること。
それ以上でも、それ以下でもありません😄
あー、語っちゃった~、我ながらマジでウザい😂
明日朝見返して赤面しちゃうでしょうね、恥ずかしくて(笑)
多分削除しますね♬
ではでは❣
・・・
追伸
写真を集めてみたら、ゴツゴツした岩の写真ばかりだった笑
秘境の定義を一つ足そう、
もう一つの秘境の定義、それは、「岩」ですね!
