卵の中身は・・・❕❔

ネンブツダイ 口内抱卵
こんにちは、HAMAです

前回は海中世界のお食事事情をテーマに脳内DIVEを楽しみました
では、ここで問題です
TOP写真のこの魚が口一杯に頬張って食べている物は何でしょう

正解は・・・
ネンブツダイ 口内抱卵 (2)
『何にも食べてない』でした

このネンブツダイという魚、♀が産み落とす卵塊を口でキャッチして♂がそのまま口の中で育てるマウスブルーダー(口内保育する魚)なんです🐟
なので、御馳走頬張り中のように見えるこの写真、実はネンブツダイの♂が口の中で一所懸命卵を保護しているシーン、という事になります

因みに、こんなに口の中がパンパンじゃ、この期間どうやって御飯を食べるのか気になりますよね
実はネンブツダイの♂は卵が孵化するまでの一週間、何にも食べずただひたすら卵を守り続けるんです
健気ですねぇ

因みの因みに、健気に♂が頑張っている間、♀はどうしていると思います

調べてみたらなんと・・・
産卵したら直ぐこの♂との関係を解消し、たちまち別の♂とまた産卵行動に入るんだそう
ネンブツダイ番
ネンブツダイと言えば、いつもツガイで並んでいる仲睦まじい魚ってイメージでしたが、これはとんだ番狂わせですね

という訳で・・・
今日の脳内DIVEは育卵・抱卵をテーマに潜ってみましょう

イソギンポ卵 ホシギンポ育卵
イソギンポ、ホシギンポ等のギンポの仲間は住処の周壁に卵を産み付けて孵化まで見守ります🐟

こんな風に穴から顔を出している魚とは出会った事あるけど、卵はまだ見た事がないなぁっていう方
もしかしたらその時、認識してはいなかったっていうだけで、自身の瞳孔はさり気にその卵を映していたかもしれませんよ
次もしこういうシチュエーションと遭遇したら、ちょっと期待しながら、意識して覗いてみて下さいね

セダカスズメダイ育卵 クマノミ育卵
セダカスズメダイ(グレーの粒々、黄緑の粒々)、クマノミ(オレンジの粒々)の育卵光景🐟

この仲間の魚達は、ダイバーが近付いてもテコでもそこを動かず卵を守り続けます
なので、何かこの魚この場所から離れようとしないなぁ、っていう違和感をそのたたずまいに感じたら、チャンス到来
パタパタと胸鰭で水をあおぎ、卵に酸素を送り続けるその仕種はとっても微笑ましく、一見の価値あり
皆さんにも是非一度は見て頂きたいシーンですね

ちょっと変わった育卵習性を持つのがこの・・・
カミソリウオ群
カミソリウオです🐟

三匹並ぶ中の一番上のヤツ
これが♀なんですが、腹鰭が妙にデッカイですよね
ここをアップにしてみると・・・
カミソリウオ群up
プツプツ卵がぎゅう詰めです

同じく、
ニシキフウライウオ抱卵
ニシキフウライウオも・・・
ニシキフウライウオ抱卵up
腹鰭のスケルトン部分にプツプツ卵が見えますね

この仲間の魚達は変形した腹鰭が育児嚢を形成するという不思議な習性を持つので、産み出す前の卵の様子を外から見られる稀有な魚なんです
実に興趣深いですね

体内での育卵が分かり易く見て取れると言えば、やっぱりエビの仲間でしょう
ハクセンアカホシカクレエビ抱卵 (4) カゲロウカクレエビ抱卵
ハクセンアカホシカクレエビ&カゲロウカクレエビ
この辺のスケルトンボディのエビ達は脳味噌から臓器まで体内の全部がはっきりと見えるので、抱卵していたら直ぐに分かります

尚且つ、抱卵個体だと美しさが増すのがコイツら
カゴウニカクレエビ (8) ザラカイメンカクレエビ 抱卵
カゴウニカクレエビは水色の卵、ザラカイメンカクレエビは黄緑色の卵
まるで人の手が入った細工物のようですね

同じ甲殻類のカニの仲間達
カニにはスケルトンボディのものは余りいませんが・・・
ベニサンゴガニ抱卵_ナンヨウキサンゴ ミズヒキガニ抱卵
抱卵個体はお腹から卵が食み出ているので、こちらも見て直ぐに気付けます

前回の捕食もそうですが、こういった動物達の生態には実際に目の当りにすると“おー”ってなるものが沢山あります

夜の七時八時台にそういう系のTVショーがよくやってますよね
しかも結構な高視聴率で
それ位に人の持つ好奇心をくすぐって、くすぐって、くすぐりまくるホモサピエンス以外の動物達の生態の神秘

それを生で、LIVEで見られるスキューバダイビング
あぁ、楽しい
楽し過ぎる

皆さん、LIVEで海中世界を覗きまくる心の準備出来てますかぁ
HAMAは出来てますよー

心の中はウズウズ卵がぎゅう詰め
しかも・・・
その卵一つ一つが、割ったらワクワクが飛び出すビックリ卵だー
あぁ、食み出る
心から食み出るぅ

あら、極まって脱線失礼

では、本日はこれにてイグジット

~HAMA~
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