
おはようございます、HAMAです

前回の脳内DIVEからの流れもありますし、今回のTOP写真のこの魚を見て、
“あぁ、今回もスジハナダイか”って思われた方もいらっしゃる事でしょう


でも実はコイツ、スジハナダイじゃないんです

並べて比べてみるとよく分かります(右がスジハナダイです)



ボディの赤いスジの入り方が全然違いますよね

そう

スジが違うんです

と言う訳でこの魚、尾鰭の先っちょのヒラヒラに由来したイトヒキコハクハナダイという正式和名もあるのですが、
ダイバーは皆その名ではなく、『スジチガイ』という名前で呼んでいます

スジハナダイ在りきのスジチガイというこのネーミング

最初にこの通り名を付けた人、機知に富んでますねぇ


因みに前回、
“漠然と通り過ぎがちな見慣れた魚の群れの中に、美しいお宝が紛れ込んでいるかも・・・”なんて話をしましたが、こういうレアハナダイとの遭遇もまさしくそれです


サクラダイ♀の群れの中に一匹ポツンとスジチガイが混じってますよね

発見時は大体こんな感じです

一匹一匹を点で見る目線では、その存在には先ず気付けません


何百と群れる魚達をしらみ潰しに全部見ていくなんて出来っこないですもんね


視界を広く取って全体を見、その中の違和感にアンテナを張る📡
探すというよりはどっちかっていうとそんな感じです

ウォーリーを探せ


探せと言う割に、根を詰めて探し出すと時間を食って泥沼に陥るばかり

むしろパッと見て気付けるor notみたいな

そんな意識変革一つでポロっとの遭遇率、きっとグンと上がりますよ



きちんとしたディープの専門トレーニングを受けたダイバーだけが遭遇のチャンスを得る深場でのレアモノ達🐟
ですが・・・
折角貴重なその機会を得ても、視界がマクロだとそのチャンスは先ず活かせません

視界は常にワイドに保つ

深場では特にその点心掛けて下さい

では、例題がてらに一発、

ナガハナダイの群れです

ですが・・・
右の方に違和感が


丸みのあるボディ、ピンクのおでこ、尾鰭に入るブルー、とっても愛らしいこの魚、シキシマハナダイです🐟
では、ラストにもう一発、

伊豆の固有種で、いつかは出会いたいと憧れるダイバーも多い人気種シロオビハナダイからの出題です🐟
これはどうでしょう



これ位の薄い密度の群れに紛れてくれている時は大チャンス

真ん中辺りにシロオビの♂がいるのが見て取れますね

写真では真ん中ですが、実際の海中世界には当然真ん中なんてありません

なのに、視線を一点集中してしまうとその先の中央一点しか目には映らなくなります

折角人間の視界はそれなりに広いものなのに、それじゃ勿体ない

確実に遭遇率は下がってしまいますよね

でも、こんなシーンに遭遇した時、視界を広く取って潜っているダイバーならきっと大丈夫

それがたとえ視界の端の方でチロチロしていても、“あっ


因みに、シロオビの更に艶やかバージョンがコイツ


シロオビハナダイ♂の婚姻色です🐟
五年近く前だったかな、カレントブルーツアーでも一度登場しました

JUMPEIの報告ブログで見て、パソコンの前でHAMAも超テンション上がったのをよく覚えています

いつかまた、皆で見られる所まで深度上げて来てくれるといいなぁ

こういったレアモノ達は通常、ダイバーが行けっこない位深い所で暮らしています🐟
それが何年かに一度、しかもしばらくの期間のみ、ダイバーが出会える所まで深度を上げて来てくれる

そんなチャンスが稀にですが訪れます

逆に言えば、そういう時にしか遭遇のチャンスはありません

なので、コレ見てみたい、ソレ遭ってみたいと思ったところでノンノンノン

中々どうして、そうは問屋が卸してくれやしません



深場の住人達は、そもそもがそれ単体で狙えばいつでも出会えるっていう類のものではないのですから

平たく言えば、“GET”ではなく“遭遇”なのです

でもだからこそ、訪れた折角のチャンスをなるべく無駄にしないよう率は上げておきたいですよね

その為にも心掛けて下さい

視界を広く取れるよう海中世界ではなるべく、特に深場では常に、下ではなく前を向いて潜るようにしましょう


はい、と言う訳で・・・
ちょっと長めのブリーフィングになりましたが、本日の脳内DIVEはディープダイビングとなります

これまでのトレーニングで培った知識と経験をフルに活用して、安全に海中世界を満喫しましょうね

では・・・
今日という一日に、
いざエントリー

~HAMA~