
こんにちは、HAMAです😄
黄褐色交じりの白い幹部に濃いピンクのポリプが散りばめられた美しい珊瑚、ニクイロクダヤギが本日のTOP写真です📷
いかがです❔
この始まりの口上をTOP写真を見た後に読んで、
「あぁ、ソフトコーラルかぁ😄」と素直に思った方、
「え、そうじゃないでしょう😅」と直ぐに感じた方、2パターンに分かれたかと思うんですが皆さんはどうでしょう

では、タネ明かし😁
実はこれ、ただの珊瑚写真じゃないんですよ😁
もう一度よーく見てみて下さい👀
ね❕❔
見事に擬態した長いハサミ脚の甲殻類がド真ん中で身を潜めている様が浮かび上がってきましたよね💡


ニクイロクダヤギに身を隠して生きる以外の人生を一切用意されていないとしか言い様のないボディのコイツ、クダヤギクモエビというワラエビ科の甲殻類です

メインカラーの白もそうですが、目許や関節の赤ピンクでポリプを模しているその擬態っぷりが何より見事ですね

右写真のようにニクイロクダヤギがちょっとくすんだ色のものだと、どこにどういるか分かり易いかと思います✋
コイツが属するワラエビ科で有名な甲殻類には、


そっくりさんとして有名なオルトマンワラエビ、ムギワラエビがいます

オルトマンワラエビは歩脚の関節部に黒褐色・白・黒褐色3トーンの模様が並んでいて、ムギワラエビには白・赤2トーンの模様があるというのが判別ポイントなんですが、まぁボディの色も違うので、見慣れてさえしまえば、中層を飛びながら視界の隅で存在に気付きながらも通り過ぎるというようなシチュエーションでもどっちか見間違う事はまずありませんよ✋
実はコイツら、ワラエビ科の仲間なので名前のおケツにエビと付いてはしまいますが、あくまでもエビとは全く違うグループの甲殻類なんです📖
言われてみれば、エビのような長い腹部(エビフライや握り寿司で身として食べるあの部分)があんまり見当たらないですよね💡
とは言えカニのようにそれが全くないという訳でもなく、クルンと折り畳んだような形の短い腹部が若干ながら見えますよね💡
エビはエビ類、カニはカニ類というグループに大別されるのですが、コイツらは異尾類というまた別のグループになります📖
遭遇に際してその名を聞いた時、名前に釣られて「あぁ、エビの仲間か」と思わないようにして下さいね✋
カニをエビと呼ばないのと全く同様、ワラエビもあくまでエビではないのですから😁
という訳で、本日の脳内ダイブはテーマ『異尾類』で潜ってみたいと思います🌊
では早速エントリー👎










最初にちょっと説明から✋
甲殻類の中で腹部が真後ろに長く伸びた奴らをエビ類と言います🦐
腹部が途中から折れ曲がった感じに短くなった奴らは異尾類の中のコシオリエビ

限りなく甲に近い所ら辺から折れ曲がり腹部がちょっとしか上から見えない奴らは同じく異尾類でカニダマシと言います

腹部全体が甲の下面に退化吸収されたようになっている奴らが実はカニ類です🦀
カニ料理で、裏返してその味噌を食べる時にパカッとめくるあそこ、実はあれがエビで言う所の胴体の身の上の殻の部分に相当します

(話を分かり易くする為に今回はシャコ類、アナジャコ類等は省いて説明しています✋)
コシオリエビ、カニダマシ等の異尾類も甲殻類十脚目なのであくまで脚は十本です📖
ですが、いざ脚を数えてみると、1、2、3、4、5、6、7、8、八本で終わってしまいます💦
実は、胸脚の最後の一対が退化して腹部側に畳まれてしまっているからそう見えてしまうんです💡
脚が八本に見えればこのグループ、これも見分け方の一つとなります

では先ず、コシオリエビの仲間から見ていきましょう✋
コシオリエビを見てみたいとなったら、


棲む場所が決まっているのもあって、一番お手軽に遭遇出来るのがコイツ、コマチコシオリエビです

ニッポンウミシダやウテナウミシダのような普通種ウミシダでも、覗けば八割方付いているので入門編にぴったりです✋

カラーバリエーションも色々あるのですが、ほぼほぼ黒に白か黄色のストライプ(白いウミシダに付いていれば白に黒のストライプ)なので、こういうノーストライプの個体に出会うとちょっとLUCKYな気分になります😁
敢えて探す必要など一切ナシっていう位に何処にでもいるのがコイツ、




トウヨウコシオリエビです

超が付く位の普通種なんですが・・・
バリエーションがとにかく多彩で、どう見ても別種でしょって位違う見てくれのものに出会ってすら、調べてみたら、
「よく分かんないけど結局コイツもトウヨウになるっぽいなぁ」って結論にいつも落ち着いてしまう、って位に実は謎深い奴でもあります💦
後々の研究で種が分けられる、なんて事があった時用に一応遭遇の度に様々なバリエーションを撮り溜めてはいるんですが・・・
ちょっとウンザリする位色んなトウヨウがいてホトホト困り果てています😅


初夏の頃にぐっちゃり大量増殖する様を見掛けるのもコイツらです✋
他にもこの仲間では、


朱色に白模様で色合いが綺麗なホムラチュウコシオリエビは中深度以降の岩礁の亀裂や大きな岩の下でよく見掛けます

ロボコンの愛称で知られる人気者アナモリチュウコシオリエビは穴からハサミだけ出している事が多いですね

この辺は名前もよく分かりません



あんまり注目されないグループなので調べても名前が当たらないものも結構いちゃうんですよね💦
(左の奴はハサミの間の白がないのでトウヨウじゃないとこにフォルダ分けしているんですが、結局コレもトウヨウなのかも😅)
では、コシオリエビと対を成すグループのカニダマシも紹介していきましょう✋
コシオリエビのウミシダ同様、このホストを覗きさえすればカニダマシの仲間との遭遇率は確実に上がるというものがこちらにもちゃんとあります✋
ホストはウミエラとウミサボテン🌵
付くのはウミエラカニダマシとウミシャボテンカニダマシです

名前だけ聞くとウミエラにウミエラカニダマシ、ウミサボテンにウミシャボテンカニダマシと思ってしまいそうですが、そう思い込むのはNGです



左はウミエラにウミエラカニダマシですが、右はウミサボテンにウミエラカニダマシです



こちらも左はウミサボテンにウミシャボテンカニダマシですが、右はウミエラにウミシャボテンカニダマシが付いていますね

このように、コイツらは名前とホストが全然イコールじゃないので、ホストだけで安易にこの二種の判別をするのは避けましょう✋
ではどうすれば・・・
目と目の間の二本線、ここを見れば一発です

このラインが短くて胴体中央に向かう側でのエンドがクッキリ途切れるように終わっていたらウミエラカニダマシ、グラデーションでぼんやり薄くなって消えてゆくようなエンドならウミシャボテンカニダマシです✋
岩や石の下では、


浅場で見掛けるオオアカハラ、それよりちょっと深いとこで見られるヨコシマカニダマシがいます

この二種はそっくりさんとまではいかないものの結構似ていますね✋
ソフトコーラルでは、


ナカソネカニダマシ、ヨツバネジレカニダマシ等と遭遇出来ます

このナカソネカニダマシの写真が真上から撮ったものなので、カニに似てはいるけれどカニとは違って上から見ると腹部がちょこっと食み出している、っていうカニダマシの特徴がよく分かりますね

カニとの違いで言うと、カニダマシはいずれも長い触角がよく目立つっていうのも特徴的なところですよね💡


左は甲羅に入る水色が美しいとってもレアなショウジョウカニダマシです

右は・・・んー何でしょう😅❔
ケブカカニダマシかなとも思うんですが、それにしては何だかやけに甲面が凸凹盛り上がっているんですよねぇ💦
異尾類最後はコチラ


そう、誰もが知るところの有名人、ヤドカリです

へぇ、ヤドカリって異尾類なんだ💡
そう思った方もいらっしゃると思います

なので・・・
このホンドオニヤドカリの写真で異尾類らしいところを見てみましょう



左は普通に貝殻に入っているものですが、右は丁度貝殻から出ていたところに遭遇した時のものです

中途半端な長さの腹部が分かりますね💡
ヤドカリは貝殻から出ると実は皆こんな感じです✋
まぁ、採ってきたヤドカリを茹でて楊枝で抜いて食べた経験のある方なら、貝殻に入っていないこの風体も既に見慣れたものですよね😁
では、ヤドカリは種も多くとっても難しいので、ここではラストにサイズがデッカく、尚且つ遭遇頻度の高い奴らを幾つかだけ紹介して締めましょう✋


ソメンヤドカリ、イシダタミヤドカリ



ベニホンヤドカリ、ヤマトホンヤドカリ

という訳で・・・
遭遇機会の多さの割に注目される事が少ない『異尾類』、それをテーマに今日は脳内DIVEしてみました🌊
❝興味が既にあるものだけに意識を向ける❞
というのも勿論素敵なんですが、
❝偶然目に映ったもの全てに選り好みせず新たなる興味を抱く❞
っていうのも中々興趣深いですよね✨
では、本日はこの辺でイグジット👍
~HAMA~