アイキャッチ画像
コブダイ幼 (3)
こんばんは、HAMAです😄
いきなりですが、橙褐色のボディに白い模様と黒斑が入ったこの愛らしい系FISH、一体何者でしょう❔

コブダイ幼
丁度今時分に繁茂するマメダワラの森の中でちょろちょろしている姿をしばしば見掛けるんですが、この写真の二匹のように白い模様の入り方は個体により様々です✋

とってもCUTEなこの魚、実は某有名魚の幼魚👶
では、成長を追って見てみましょう


コブダイ幼 (9)
体側垂直方向の白線が薄れていっていますね✋

コブダイ幼 (5)
体側の模様は垂直方向のものは完全に消失し、水平方向の白線一本に
橙褐色だったボディから橙色っけが薄れ、茶褐色っぽくなってきました✋

さぁ、正解の発表です

体側からは中央の白線も消失
そして行き着く姿がコチラ

コブダイ (6)
そう、コブダイです🐟
あの幼魚の未来の姿がコレだとは知らなきゃ絶対思わない、驚きの変貌ぶりですね💦

成魚になってからの変化としては、
コブダイ (4)
老成する程におでこと下顎が張り出してゆき、体側が背部から黄味がかります✋

因みに、コブダイとは♂だとおでこが出っ張っている魚🐟
・・・っていう風に勘違いされがちですが、性転換前の♀の時点でもう既におでこは張り出しているので、おでこの有無と♂♀の線引きは実はリンクしていません

そう、コブダイはベラ科なので、雌性先熟の魚
前回の脳内DIVEでハナダイをテーマに『雌性先熟』の相変化を見て潜りましたが、今回はベラ科で『雌性先熟』の相変化を見ていきたいと思います🌊

あ、今回はこっちの海で見られる普通種のみが対象です✋

では、早速エントリー👎



ここからはさっきのコブダイとは逆の時系列、♂の婚姻色から幼魚へと成長を遡る形で見ていきましょう✋

先ずはこっちの海での美しき普通種の代表格、イトヒキベラから✋

イトヒキベラ (3) イトヒキベラ婚 (4)
イトヒキベラ婚 (3) イトヒキベラ (4)
顔に入ったライトブルーの二本線がよく目立つ婚姻色の美しさは特筆モノ
バッキバキに盛る個体程ブルーが映えます✨

イトヒキベラ♂ イトヒキベラ♂ (6)
その名の由来となった長い腹鰭が美しいですね🐟
腹鰭が長いか長くないか、一応これが♂♀の境です✋

一応と言うのは・・・
以前はこういう形態になると♂、こういう体色だと♀等の境界が引かれてもいたんですが、近年の研究で外見と実際の性変化がきっちりとリンクはしていないという事が判明しました

(ベラ科やブダイ科の魚を調べる時にしばしば出て来るIPとかTPっていう言葉は、
生まれた時から♂⇒IP(イニシャルフェイズ)♂
生まれた時に♀⇒IP♀
♀から性転換した♂⇒TP(ターミナルフェイズ)♂
という意味なんですが、ややこしい方はその辺はスルーしちゃってください😁)

イトヒキベラ♀ イトヒキベラ♂♀中間
イトヒキベラ若群 イトヒキベラ♀ (4)
イトヒキベラ♀ (5) イトヒキベラ幼
こうして腹鰭が伸び始めた♀から幼魚へと遡って並べてみると、♂への過程で徐々に現れる体色や鰭の長さ等の変化、変遷がよく分かりますね
(↑二枚目写真、まだ変わり切っていない微妙な体色をした腹鰭伸びかけのコイツ、変化の途中経過を見るのに取り分け分かり易い個体ですね✨)

イトヒキベラ幼群 イトヒキベラ幼 (6)
幼魚期には二枚目の写真の個体のような黒点が尾柄部にあります
一枚目はその黒点が消えかかっているステージのものの群れです
(実はこの写真には激レアのアオスジオグロベラの♀が写っているの、気付きました😁❕❔)

イトヒキベラは相変化を楽しんでみて欲しい魚NO1っていうのもあり、たっぷり解説しちゃったので、ここからはザッと写真を並べて、サラッと解説でいきたいと思います✋

オトメベラです🐟

オトメベラ♂ (2) オトメベラ (7)
オトメベラ (5) オトメベラ (3)
オトメベラ (8) オトメベラ幼 (5)
赤みがかった体色が緑、青とメインカラーが変化していきます🎨
背鰭の黒点はベラ科の魚に多い幼魚期の特徴で成長に伴い消失します✋
一枚目のTP♂相である真っ青な個体、以前は稀にしか見られなかったのですが、西伊豆ではここ何年かでちょくちょく見られるようになりました✨

ホンベラです🐟

ホンベラ婚姻ホンベラ♂ (4)
ホンベラ♂婚 ホンベラ婚姻色
ホンベラ♂ (5) ホンベラ♀ (4)
ホンベラを始めとした集団放精するタイプのベラはIP♂率が高くTP♂は少なくなります🐟
なので一枚目のような個体は普通種ながら中々遭遇し得ません💦

逆にオハグロベラ、ササノハベラ等の番(ツガイ)での求愛行動が繁殖への道筋となるタイプのベラの♂はTP♂が殆どとなります✋
では実際にオハグロベラを見てみましょう🐟

オハグロベラ求愛 オハグロベラ (2)
オハグロベラ♂ オハグロベラ
オハグロベラ♀ (4) オハグロベラ♀ (2)
オハグロベラ幼 オハグロベラ幼 (2)
背鰭第一棘、第二棘が伸びた所が♂化の境です🐟
水中で誰もの目を引くあの黒を黄色や緑で囲んだようなド派手なウロコ模様が全身に現れたイカツイ個体、あれは♂の特徴ではなく、あくまでもTP♂の特徴って事になります✋
幼魚期の特徴はエラ付近にある丸い斑です👶

相の変化を見るに当たってのポイントが大分見えてきたと思うので、ここからは写真のみの一気見📷
成長に従ってどこがどう変化していっているか、お手隙の時にでも辿ってみてください😄

キュウセン♂ (6) キュウセン♂ (5)
キュウセン♀ キュウセン♀ (2)
キュウセン🐟

ニシキベラ (4) ニシキベラ (5)
ニシキベラ (2) ニシキベラ (3)
ニシキベラ🐟

イラ (6) イラ (4)
イラ若 イラ幼 (5)
イラ🐟

オトヒメベラ♂ (2) オトヒメベラ♂♀中間
オトヒメベラ♀ オトヒメベラ♀ (4)
オトヒメベラ🐟

カミナリベラ♂ カミナリベラ♂ (3)
カミナリベラ♀ (2) カミナリベラ♀群
カミナリベラ幼 カミナリベラ幼 (6)
カミナリベラ🐟

今回の脳内ダイブは前回に引き続いてのテーマ『雌性先熟』、それをこっちの海で見られる普通種のベラの成長過程での相変化を追う形で見ていきました🌊

それでは、本日はこの辺でイグジット👍

~HAMA~
関連記事
カレントブルー・ダイブセンター
カレントブルー・ダイブセンター

カレントブルーブログへようこそ!